期末テストっ!…補修は一体誰の手に!?

8/10
前へ
/226ページ
次へ
「大体美春は弟ちゃん大好きすぎでしょ!最近私に本気で構ってないよね?ね?」 「当たり前でしょ?受験もあるし、なにより千秋より京太の方が断然かわいいもん」 「なんだとこのやろー!バーカ!美人!ブラコン!」 「ふふふ…なんとでも言いなさい!私は自他ともに認めるブラコンだから!」 「ぐぬぬ…えのくんに振られても知らんぞ!」 「付き合ってないし…そういうのじゃないって何回言わせんのよ」 この声は…美春さん? 後ろを振り返ると美春さんともう一人負けず劣らず容姿の整った先輩?がいた 「あら?千代ちゃんじゃない!」 「え!?噂の超絶美少女かつ弟ちゃんの彼氏!?」 「あ…えっと…そのこんにちは」 「ふふっ…こんにちは千代ちゃん。何か悩み事?」 「うわぁ…噂通りの美少女だぁ…悩ましいその姿も絵になる…」 美春先輩でない方の先輩?は指でスクエアを作って私を収めながらそう言った 「何で悩んでるか当ててあげよっか?千代ちゃん」 「えっ…わっ、いっ、いいです!!」 「美春が後輩ちゃんいじめてるー」 「人聞き悪いこと言わない」 美春さんがべしッと額にチョップ 受けた先輩?は舌をペロッとだし、「いたっ」と声を上げた そんな軽いやり取りから二人の仲がとても親密であるということが見て取れる 「…うーん、そうねぇ…千秋だけだと味気ないというかビミョーな感じなのよねぇ」 「ちょっと!味気ないって何!?」 「ねぇ、千代ちゃん。これから何か用事ある?」 「え…いや、その…特にないです…」 「じゃあまだお昼だし私たちと一緒にご飯でも食べながら女子トークでもしましょうか!」 「え…!?そ、そんなお邪魔しちゃ悪いです!」 「そうだぞー美春ー!今日は私とデートだろー」 「駅前においしいパンケーキのお店があって3人以上で女子会割なんだけど…」 「美春!千代ちゃん!何してんの置いてくよ?」 …えっ!?先輩はやっ!! 聞くや否やすごい速度で歩き出し数メートル先で手招きしていた 「ふふっ…今日は捕まったと諦めて私たちに付き合ってくれる?」 そうやっていたずらっぽく笑う美春さんはそのあと私に小声でこう耳打ちしてきた 「覚悟…あるなら悩みも聞かせて?」 どうやら何もかも見透かされているようだった
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

662人が本棚に入れています
本棚に追加