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…………
有栖と二人で片平くんの向かいの席に座った
………………
少しの沈黙……
それを破ったのは片平くんだった
「まずは……ごめん……」
「…………」
おそらく奥田くんがした行為について謝ってるのだろうと察することはできたが、片平くんのその言葉はあまりに予想外だったため、なにも言えなかった
「……千代のお母さんがいった通り私たちは気にしてないよ……ね、千代?」
「……うん」
「……そっか…………ならよかった」
そう言って片平くんは安堵のため息をついた
「……じゃあ、話しても……いいかな?」
来た……
「……これから話すのは…京太が……今の性格になるまでの話だ……」
今の性格……?
「……それは…目を合わして話してくれなかったり、初対面の人と上手く話せなかったりする今の京太になるまでの話だ」
……ってことは
「……その前のも……あるってこと?」
「そういうことになる……」
……なんとなく理解した気がする
たぶん、奥田くんは昔に何かあって、今からされる話はその昔の何かから今現在の奥田くんになるまでの話ってことなんだ……
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