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「お前ら、いい加減にしろ!!」
突然、リビング中に大きな声が響き渡った……
「……え?」
「……って、京太が叫んだんだよ
あのクラスの誰とも話したことなかった京太がすごい剣幕で大声をあげたんだ……」
「……」
今の奥田くんからは考えられないことだった……
「もちろんその状況に驚いたのは俺だけじゃなくてクラス中の奴らがみんな目を丸くたよ……
今思い出してもすごい迫力だったなぁ……」
そう言ってどこか満足そうな顔をする片平くん……
でも、すぐに暗い顔をして続けた……
「そっから京太が声を震わせながら
俺が凪と無理矢理話してるだけだ!
凪は全く関係ない!
こういうことがしたいなら俺だけにやればいい!
お前らなんか……ちっとも怖くない!
って……
自らいじめられるようなことを言ったんだよ……」
もう……我慢なんて出来なかった……
私の目からは大粒の涙がこぼれだした……
そんなこと言ったらどうなるかわかっているのに……
自分が辛い目にあってしまうのに……
堂々と……友達のためにそんなことが言えるなんて……
私だったらきっと……そんなことできない……
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