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「もちろんそんなことを言われたクラスの奴らは黙っちゃいなくて……
すぐに京太に飛びかかろうとしたけど京太はそのまま教室を走って出ていっちゃったんだ……
そいつらは突然の京太の行動にあっけにとられて追いかけられなかったんだ……
そして、しばらくしてチャイムがなって授業が始まったんだ……
結局……京太はそっからしばらく学校に来なかったよ……」
奥田くんが……不登校に……?
「もちろん、俺は京太が言ったことを否定したけどクラス中の殆どのやつらを敵にした京太の言葉を信じるほうがいじめる口実になったからか……
俺の言葉は微塵も聞いてもらえなかったよ」
「……グスッ…そっからは……どうしたの?」
「そっから俺はほぼ毎日のように京太の家にいってね……
学校の内容とか行事とか色々話したよ……
そのどれにも興味はなさそうだったけどね……
そのあと
少しずつ周りの人と会話したいって……
そう言い始めたんだ……
だから、俺でよければって感じで手伝って、少しずつ話せるようになって今の京太があるって言うことだ……」
「……学校は?」
「中3になってからは行くようになったよ
勉強が大変だしね…
クラスは変わったけど当時のものを知る奴らが周りになんか言ったせいか京太が話しかけられることはなかったよ……
勉強は中3になって京太のお姉さんが教えてたみたいだよ……」
「……そう…なんだ…」
「これが今の京太になるまでだよ…
あいつは全部一人で抱え込んじゃうんだ……」
……まるで自分のことのように悲しい…
涙が止まらない……
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