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翌日。
お昼休みのチャイムと共に桜のところに行き、
いつものように向かい合ってお弁当を広げる。
「・・・で?昨日は雨宮さんに褒めてもらえたの?」
待ちきれないとばかりに桜が口を開く。
私はなるべく冷静を装って答える。
「あぁ・・・うん。
・・・あと、雨宮さんとケーキ食べにいくことになった」
「・・・え!??」
よほど驚いたのか、一瞬固まった後、桜が私をマジマジと見つめる。
「マジで!?なんで?いつ?」
「昨日、予備校で時計拾ったじゃない?」
「うん。・・え、まさかあれが・・・」
「そうそう。なんと雨宮さんのやつでさー。
拾ってくれた御礼にって、土曜日ケーキ食べに行こうって誘われた。」
にやけそうになるのを押さえて、俯きがちに報告する。
「マジで?すごいじゃん。菜緒子、やったね!」
「う、うん。すごいよね、時計拾っただけで。」
「実は雨宮さんも菜緒子とデートしたかったりして。」
「えっ!?でっ・・・いやっ・・・べ、つにっで、デートっとかっ」
「噛みすぎだから。それに顔真っ赤。」
デートかな、なんて少し思ってはいたけれど、はっきりと桜から言われると動揺する。
それに、雨宮さんがデートしたいなんて・・・。
彼女さんがいるかもしれないのに。
期待しちゃ、ダメだ。
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