プロローグ

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ふと隣を見ると、すやすやと眠る 愛しいカレの顔があった。 明日、私の夫になるカレ。 誰よりも愛しいカレ。 そっと頬を撫でると、 長いまつげが僅かに動く。 起こしてはいけないと思い、 ベッドから下りて窓辺に立つ。 窓の外を見ると、空が白み始めていた。 結婚式前日にマリッジブルーなんて笑っちゃうけど、 新しい生活に、どこか不安もあるのかもしれない。 夜明けの閑散とした町並みを見ながら、 若かりしあの頃を思い出す。 まだ何も知らず、ただ希望に満ちていたあの頃・・・
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