第4章 はじまり

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結局、別れ際まで2人とも黙ったままだった。 雨宮さんについて歩きながら、私は彼が口を開くのを待つ。 前回と同じ、別れる場所まで来たとき、 唐突に雨宮さんが呟いた。 「菜緒子ちゃん、俺と付き合ってくれない?」 ナオコチャン オレトツキアッテクレナイ? ・・・・オレト・・・ツキアウ ・・・付き合う・・・・ え? 私、告白されてる!? 突然のことに、言葉の意味を理解するのに時間がかかってしまった。 けれど、告白されたと気付いたら、一気に顔が赤くなった。 すぐに返事をしなくてはと思った瞬間、雨宮さんの言葉が聞こえた。
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