第1章 出会い

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バタバタバタバタ ガラガラッ 「はぁはぁ・・・あっ・・・・」 そろそろ暑さが厳しくなってくる6月の初め。 勢い良く教室のドアを開けると、知らない男の人が教壇にいた。 教科書を片手にチョークを持つ姿は先生のようだけれど、うちの高校の先生ではない。 放課後の中途半端な時間に、まさか学生が入ってくるとは思わなかったのか、男性は目を見開いてこちらを向いた。 「あの・・・1年2組の子?」 「はい・・・・?」 「ごめんね。ここ、勝手に使って。僕、もう行くから。」 彼は慌てて教科書や資料をまとめ始める。 「あ、あのっ、私、忘れ物を取りに来ただけで、すぐ帰りますので使ってて下さい」 「いや、あまり長居して他の先生に見つかってもまずいし。」 長居したらまずいって・・・不法侵入?
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