最初の願いは…

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「ん…んん?あれ、私…」 確か、火事で…。 「目、覚めた?」 よく澄んだ少年の声。 私が意識を失うときに聞こえた声だ。 「あなたはだあれ?私にそっくりね」 「僕は君から見た鏡の向こうの世界から来た魔法使いだよ。 君の願いを叶えるためにここまで来たんだ」 普通なら信じられない話だが、鏡の向こうにいるのが何よりの証拠。 この話は本当…? 「願いを…?ところで、名前は何?」 「そうさ。僕はレン。君の名前を教えてくれるかい?」 優しく微笑む魔法使いと名乗る少年、レン。 「私はリンよ。それより、私の願いを叶えてくれるの?」 「もちろんさ。僕なら、この戦争を終わらせることもできる。君の病気だって治すことができるんだ」 そういわれて窓を見れば逃げ回る国民。 足を見れば、白くて細い、思うように動かせない足。 細いというのは、健康的な細さではなく、病的な細さと白さ。 白いというか、青白いがしっくりくる。
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