prologue~少女側の世界~

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ああ、まただ。 この城の近くに爆弾が落ちた。 「もうやだ」 そんな言葉が私の口から勝手に零れる。 こんなの日常茶飯事だ。 もしここに、爆弾が落ちてきたり、相手国の兵が攻めてきたら、私は逃げられないだろう。 私はある日から病気で、歩けなくなったから。 なぜそうなったかは原因不明。 周りの人が手の平を返したように冷たくなって、医者を呼んで貰えなくなったからだ。 大人たちはそれから、まるでゴミを扱うかのように私をこの部屋に閉じ込めた。 もう、涙がでなくなっちゃったよ。
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