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ある日突然……
親が離婚した。
当時5歳だった
ぼくには離婚したことを
知らされることはなかった。
というか5歳のぼくが
知らされたところで
その言葉の意味を理解することはできるはずがない。
家をいつ出たのかはわからない。
ただ記憶にあるのは
母方の実家の部屋の一室に荷物の山があったことだけ。
どうやって
その荷物を
持ってきたのか。
どうやって
実家まで来たのか。
何1つ
記憶には
残っていなかった。
5歳のぼくは
夢だろうとしか
思っていなかった。
目が覚めれば
いつもの部屋にいる。
そう思っていた。
そんな
記憶が曖昧なのは
ここまでで
ある日からの
記憶がある。
そのある日とは
母さんと姉ちゃんと弟と
ぼくの4人で生活を
スタートした日だ。
今思えば
とても印象的だったのかもしれない。
それからの
毎日は時間がたつが
遅く感じた。
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