シキとキセツ
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歓声が、溢れていた。 暗い舞台袖には客席からの光がもれていて、開演を待つお客さんの逸る気持ちが混じっていた。沸き立つ客席とは反対に、ここは静かだ。チューニングも終わった。 ずっと憧れていた場所。でもゴールじゃない。 気を抜くと手が震えてしまいそうだ。 みんなが集まってきた。本番前のお約束。六人の右手が重なる。 さぁ、夢の時間の始まりだ。
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