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朝早く参謀本部へ出勤し情報部の扉を開いた。
「ハジメマシテ…ギリアム=イェーガー少佐デスネ?」
「………………」
そして扉を開いた瞬間どこか見覚えのあるバスケットボールくらいの大きさをした緑色の球体が机の上に置かれた状態で俺に挨拶してきた。
「あっ!ギリアム少佐!!おはようございます!!」
呆然としていた俺に室内の奥から怜次が挨拶してくる。
「…おはよう…その…これは…」
動揺しながら問い掛ける俺の前で怜次は球体を愉快そうに持ち上げた。
「これですか?ついさっき届けられたんですけど参謀本部にある自律思考型ネットワークコンピューターの端末だそうですよ!凄いですよね!!名前は確か『ハロ900』だったかな?」
興奮気味に語る怜次は恐らく構造解析したくて堪らないんだろうな。
「私ガ突然ココニ配備サレタコトニ戸惑イモアルデショウガ一先ズ私ノコトニ関シテノ説明ハ情報部ノ皆様ガ集マッテカラニシマショウ」
事態を整理できてない俺を余所にハロ900と呼ばれる球体は場を仕切り始めた。
「おハローございま~す!…ありゃ?なんですか?そのボール」
「朝から騒がしいぞ光次郎…おはようございます少佐」
ちょうど良く壇と光次郎が一緒に入室してくる。
「ハジメマシテ諸星壇サン南光次郎サン…私ネットワークコンピューターノ『ハロ900』ト言イマス…コノ機体ハ本体デハナク端末機ナノデスガ」
「うお!?ボールが喋った!?」
「『ボール』デハナク『ハロ900』デス…光次郎サンハ物覚エガ悪イヨウデスネ」
「なんだと!?少佐!こいつ初対面の癖に生意気ですよ!!こんなコンピューター何を仕出かすか分かったもんじゃない!!」
こちらの世界でも両者は相容れないようだ。
「まぁ落ち着いてくれ光次郎…さぁハロ900…全員が揃ったところで説明を頼む」
「了解シマシタ」
少しばかり不貞腐れている光次郎を宥めながらハロ900に話を促した。
「私ノ役割ハ情報部ニヨル調査ノ際ニ必要トサレル情報ヲ世界各国カラ収拾シ本体ニ蓄積サレタ情報ヲ端末ヲ介シテ即時ニ皆様ヘ伝達スルコトデス」
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