作戦

10/15
前へ
/109ページ
次へ
快人さんが弟みたいだと思ってくれてて嬉しかった。 着替えを済ませて更衣室を出ると、詰め寄る麻衣さんと、慌ててる快人さん。 「お疲れ様でした」 2人を見ながら、俺は退場。 兄貴、がんばってね。 笑いながら帰る。 次の日の朝。 いつもより気持ち早めに起きた。 いつもより身嗜みに力を入れるために。 特に髪型は重要。 俺の好きな相手はそのプロだから。 長森優花、優ねぇ。 幼なじみの優希の姉。 まだ俺が小学校に上がる前までは毎日のように遊んでくれた。 当時の優ねぇはもう高校生で、俺からみたら、大人と変わらなくて、でもほんとの大人よりは身近で、優しくて、いい匂いがして、繋いでくれる手が柔らかくて… もう、好きになる以外、有り得なかった。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加