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普段は割と一日が早く過ぎているのに、今日は遅い。
同じ時を刻んでいるはずなのに、俺には何倍も遅く感じる。
早く、放課後に、ならないかな。
チャイムが鳴り響く。
終わった、でもまだ4時限目が終わったところで…
これから昼ごはんだ。
あぁ、放課後までが遠い。
いつもの癖で鞄から弁当を出そうとして、今日は母さんの出勤時間がやたらに早くて、弁当がなかった事を思い出す。
うちの学校は昼食は学食に行くか、弁当持ってくるか、あ、購買でパンを買う選択肢もあるな、割と自由で。
俺は普段は弁当なんだけど…
学食行くか…
「あれ？弘樹、どこ行くんだよ？」
弁当仲間の和哉が、聞いてきた。
「あ、今日学食行ってくるから」
「あいよ、いってらっしゃーい」
左手をバイバイって振りながら、弁当を食べ始める和哉。
押さえの手がなくても食べられる器用なやつだ。
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