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ん?
ということは、ただ腰打ち付けただけで…
多分寝てたのは、射たさのあまり?
「な、なんやーうち、てっきり身体売ってもうた思たわ」
「本当にその身体買おうか?」
「……いややわ、冗談きついわー」
笑えねぇ…
確実に今、表情がひきつってるよ。
「ふっ
さて、俺は帰るかな」
「ほ、ほな下までお見送りいたします」
「いや、いいよ。
腰お大事にな」
襖を明けながらそれだけ言うと、顔をこちらに向けず手をヒラヒラと振り部屋を出ていった。
「……あ、名前聞いてない」
文久3年 日差しが暑く照る夏の日
本人も気づかない間に、春が来た。
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