その1

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その1

突然だが、今日は厄日だ。 私、九葉 幸ーココノハ サチーはいつものように仕事をしています。 今の仕事は、島原で芸子です。 芸を売っています。 遊女ではないので、身体は売りにしてません。 そう、身体は売っていないのです。 「どうしてこうなった」 いつ寝たのか記憶にない。 あぁ、仕事で疲れて直ぐに寝ちゃったのかな? いつもだったらそれで済む……だかしかし。 今回はそんなに生優しい現実は待っていなかった。 「誰この人…」 起き上がると私は襦袢しか身に纏っていなかった。 布団の中で寝ていたが、 それは私だけではなく多分、全くしらないひとが一緒に… これまた襦袢しか身に纏っておらず私の横で寝ていた。 サーっと血が引いていくのがわかった。 え、嘘でしょ? え?私この人と床についたの? 身体を売ったの? 「…………いやいや、な…くないのね…」 .
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