運命の人

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「お帰り。残業か?」 マンションの部屋の鍵を開けた瞬間、隣のドアが開いて、例の顔が口を開いた。 「ちょっとね。 月末までの雑用溜まってて」 恵がそう呟いて部屋に入ろうとすると、彼はいつものように何気なく言った。 「スパゲティーできてるぞ。 着替えたら来い。チャッピーのご飯もな」 「分かってる。じゃあ、あとで」 なんだか居心地が悪くて、恵は急いでそう言うと、部屋に飛び込んでドアを閉める。
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