第2章 魂の再会?

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数日後駅から会社に向かう道を歩いていると、急に子供が飛び出して来た。 向こうから車が来る、危ない! 僕は、とっさに子供を抱き止めた。 急ブレーキの音、怒鳴る運転手。 「馬鹿野郎!死にたいのか?!」 子供がわんわん泣き出した。 「すみません」 僕がそう言うと、車は行ってしまった。 「将ちやん、大丈夫?!」 「美咲先生、うえーん」 ここは幼稚園だ。 将ちゃんと言う男の子は、先生の顔を見てまた激しく泣き出した。 「お外に出たらいけないのよ。いつも言ってるでしょ。怪我は無い?」 「このおじちゃんが助けてくれたの」 「ありがとうございました。あらっ?貴方は、この前公園 で」 「えっ?」 本当にこんな偶然て有るのか? 「あの時のおじちゃん」 「あっ、手を見せて」 「ああ、大丈夫。あのなぁ、おじちゃんじゃなくて、お兄ちゃんだろ」 子供を抱き止めた時、擦りむいたらしい。 たいしたこと無いと言うのに、僕は幼稚園の中に連れて行かれ、傷薬をつけて貰った。 「ネコが居たの。だからついて行ったらお外に出ちゃったの」 「もうお外に出たらダメよ」 「はーい」 「ネコも将君も無事で良かったな」 将君は、教室に戻った。 彼女の名前は美咲ゆりさん。 美貴が言った通り保育士さんのようだ。
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