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「っ!!」
唐突に意識が戻る。
同時に腹部の激痛も完全に、それこそ始めから無かったものかのように消えていた。
俺の態勢は、崩れ落ち、地に倒れ伏した状態のままではあったが、何故か『血液が周りに広がっていない』という、有り得ない状況だった。
と、言うことは・・・夢?
・・・では無い。
ということはつまり・・・、
「ああ・・・、コレが『死んだ』って事なのか・・・」
普通、有り得ることの無い、『死』からの『復活』。
ゲームやアニメの世界ではお馴染みとも言える現象を、自分の身で体験する事になるとは思いもよらなかった。
この有り得るはずも無い現象に戸惑いつつも、とりあえずは起き上がろうとした。
ゆっくりとした動作で身体を持ち上げていく。
一刻後には普通に二本の足で立つ事が出来てしまった。
俺は一体、どうして生きているのだろうか。
その疑問や戸惑いに対して答えをくれたのは、俺が顔を上げた際、視線のすぐ目の前にいる人物、つまりは先程俺を『殺した』人物だった。
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