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「今、君が『死んだ』のは紛れも無い『事実』よ」
ああ、俺はやっぱり眠っていて、非現実的な夢を見ているに違いないな。
そう思うことしか出来なかった。
「でも、『本当に死んだ』訳じゃない。だからこそ君は『生き返った』、解る?」
そんな、意味不明な言葉を投げ掛けるのは、俺を『殺した』張本人。
なのだが・・・
その容姿は余りにも非現実的だった。
身体を包む衣装は純白。
服、というには些か首を捻りたくなるほどに、製品感がなさ過ぎる布地のそれ。
まあ、それはまだマシだとしてもだ。
その『背中にあるもの』は、現実味のカケラも無い。
「・・・もしもーし、聞いてる?」
色は布と同じく純白。
決して『人』にはあるはずも無いその部分は、幻想的な物語では既に定番とも言える種族を彷彿とさせる。
あるときは『天の御遣い』として。
あるときは『天の戦闘員』として。
そして、それらの総称としてこう呼ばれるのだ。
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