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「じゃあねー おやすみー」
「ああ また連絡する」
軽く手を上げて正紀と別れた。
ブラブラと駅に向かっていると、見覚えのある背中がゆらゆらと前を歩いて行く。
…あれ?悟史くん? 俺は 酔いのせいで幻を見ているのかと頭を振った。
いや あの 分厚いダウンに細い足… ツンツンした髪。悟史くんに違いない。
暫く見ていると 何故か どこかから現れたさっきとは違う細い男に腕を引かれている。
なんだか嫌がっている様子に たまらなくなり 声を掛けてしまった。
「さ、悟史くん!」
「え…」
ゆっくりと振り返った悟史くんは 俺を認めて 柔らかく笑った。
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