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透がホウキのことを聞いたときは曖昧な返事をしておいて、今この場面でアフグはしっかりと言いやがった。
透は衝撃を受けてホウキの反応を見る。
ホウキは顔をさらに真っ赤にさせていて、このままじゃまずいと透は焦り、
「う、う、うるせ・・」
「お、俺も!」
透は思わず叫んでいた。
ホウキが照れ隠しのように放とうとした乱暴な言葉を遮って、透は叫んでいた。
ホウキ、ちこ、アフグの視線が透に集まってきて、自分の顔から炎でも上がっているのではないかと思うほど、熱くなる。
でも、もう、引くに引けず、覚悟を決めて、緊張のあまりどもりながら、
「お、俺も、ホ、ホウ、キを・・あ・・愛してるぞ!」
最後の方の声が裏返ってしまった。
顔を地面に俯けてしまいたかった。
だけど、言いきった達成感で顔を上げ続けた。
ホウキはきょとんと見つめてきていて、アフグはにやにや笑っていて、ちこはくすくすとまたアフグとは違う笑みを浮かべて、
「私も、クロタケさんの事、大好きですよ」
ちこがホウキに目線を合わせて声をかける。
えっ・・あれ?・・流された?
ちこはどうも皆で一緒にホウキに告白タイムとでも勘違いしたらしく、透の一大決心の大告白を完全に流してきた。
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