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『わがままー!』
「その通り!」
アフグは小学生たちの答えに喜び、ガッツポーズする。
「その他には?」
「・・おっちょこちょいで・・」
「今で言うと?」
『天然ボケー!』
小学生らの揃った声。
アフグは作っていたガッツポーズを空にかがげた。
「人神に対してこんなんでいいのか?」
「アフグの教育は正しい」
透の呆れ声にアフグの向こう側にいるホウキが答えた。
そのホウキの言葉の中で透が一番気になったのは、彼女がアフグを呼び捨てにしていることだった。
「そう。俺の教育は完璧だ」
アフグも満足気に小学生たちを見守りながら言い、そんな彼の姿を見て、
「教育っていうか・・・」
洗脳だろ。
と、透は思ってしまったが、口には出さなかった。
「それじゃ、鈴音は何をしたの?」
「んっとね、この森の悪いのをやっつけたんだよ」
「悪いのじゃなくて、ヨーカイだよ」
「おれ知ってるぞ。チミモーリョーってゆうんだぜ」
『えーーー、何それーー』
小学生たちが何を倒したかについて、やいのやいのと盛り上がっていくのを横目にアフグの解説が入る。
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