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「魔界招集のお知らせ、ですって?」
「あぁ、何でもバーサス初勝利とかその他諸々で一度魔界に来てくれ、だと。」
そういえば一度も行ってなかったなと思うムノ。
ミラは少し心配そうに板を見つめてから、ムノに向き直り
「でも大丈夫なの?魔界って私少し怖いわ。」
その気持ちも最もだとムノも思うが、ここでこれを無視して魔界、というかダンジョンキットの製作元である世界混沌組合から何かされてもたまったものではないので行くしかないだろう。
「ミラ、別に俺一人でも良いんだが「愚問ね。」だよな。」
先程まで恐れおののいていた彼女は何処へやら、どこか誇らしげに胸を張ったミラは
「前にも言ったでしょう?たとえ地獄でも貴方が行くなら私はついて行く、と。」
宣言した。
「よし、じゃあ準備して行こうか。」
ムノは護衛として幽獄騎士と新たに作り出した金剛阿修羅も連れて行くことにしたのだった。
「……よし、準備はいいか?ミラ。」
「バッチリよ。」
艦長服のムノは黒のドレスのミラ、そして幽獄騎士と金剛阿修羅を見てからダンジョン用の板に書かれた手順通りに操作し、【魔界へ転送しますか?】のところの【はい】を押す。
次の瞬間、二人と二体は忽然とユグドラシルから消えた。
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