山月海舟

4/18

8321人が本棚に入れています
本棚に追加
/181ページ
「………ねぇムノ、私達見られてない?」 ミラの言葉通り、ホールを進む一行は人型、非人型関わらず視線を向けられていた。 「それは皆様全員に原因があるのですよ?」 仮面で表情は分からないが苦笑している様子のアゼル。 「俺達に?」 「それはもう。 ムノ様は今や話題騒然の無敵艦隊のマスター、奥様はその美貌、そちらの幽獄騎士のお方は幽獄騎士の絶対数が希少ですし、そちらの金色の方は今までに誰も見た事のない魔物ですからな、注目が集まるのも仕方がないでしょう。」 そうだったのか、と改めてついてくるミラと二体を見る。 幽獄騎士も金剛阿修羅もただ無言で自分達に追随してくる。 ミラは居心地悪そうにしていたが、ムノと視線が合うとふわりと微笑んだ。 そんなこんなで視線に晒されながらもアゼルの案内の元、登録室とやらに到着する。 「では、登録お願い致します。」 アゼルの指し示した先には直方体の柱のような水晶が。 「この登録水晶に手を触れていただければ登録完了に御座います。」
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8321人が本棚に入れています
本棚に追加