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「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
槍を突きつけられた哀れな悪魔は泣き叫びながら逃げ去って行った。
「何だったんだ?」
「さぁ?」
ムノとミラは首をかしげていたが、悩んでいても仕方が無いと考え、再び観光に戻ったのだった。
そして、
「この僕!ディンゴの樹海塔は無敵艦隊にバーサスを挑む!!」
ムノは狼男にバーサスを申し込まれていた。
「……いいだろう、受けてやる。」
ムノの額には青筋が浮かんでいた。
理由は至ってシンプル。
このディンゴとやらの目的はミラだから。
どうやら先ほどの悪魔はこいつの手下でうまい事取り入ってミラを強奪する腹づもりだったようだ。
この時点でムノの逆鱗に触れていたのだがその後この男が直々にムノ達の前に現れ、曰くお前のような新人にこんな美人はもったいない。
曰くだから自分が貰ってやる。
曰く自分の傘下に入れば命だけは取らないでおいてや
この時点でムノは全力でこの狼男を蹴り飛ばした。
その二十分後、復活した狼男がバーサスを挑んできたのだ。
「魔界でバーサスを行う場合その様子は魔界全土へ中継される、貴様の怯える顔を全土へ広めてやる!!」
狼男はそう宣言し、帰り際にミラをいやらしい目で見てから戻って行った。
「ムノ。」
「皆まで言うな、分かってる。」
既にムノはキレている、考える事はただ一つ。
奴をどう殺すか。
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