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蜂達を守るようにガーディアンビーが最前列に飛び出す。
そのガーディアンビー達から実体を持たないシールドが張られ、グレートホーン・レグルスの進撃を止める。
だがあちらも曲がりなりにもボス、ひるむ事なく突撃し、シールドにヒビを入れる。
だが蜂達の復讐はこんなものではない。
ガーディアンビー達が敵を止めている隙にソルジャービー達が前へ出る。
そしてソルジャービーに反応した一体にソルジャービー達が一斉に【ニードル】を突き立てる。
「ゴ、ガォオアアァァアァァ!?」
直後、グレートホーン・レグルスの一体が泥のようにグズグズに溶けた。
ソルジャービーの武器は顎、刃の翅、射突ニードル、そしてニードルに仕込まれた【溶解毒】。
ソルジャービーの危険性に気づいた残った四体は慌ててシールドから離れ、ソルジャービーの駆逐を開始する。
だが地を走る者と空を舞う者、どちらが有利かは言うまでもない。
時折ソルジャービーを破壊する事が出来たが、それはマザービーの怒りをさらに煽るだけだ。
そしてついに無事なグレートホーン・レグルスは一体のみとなってしまった。
ゆっくりと後ずさるグレートホーン・レグルス。
そして十階を埋め尽くさんばかりに増え続ける蜂達。
と、その時ダンジョンマスターからの命令がグレートホーン・レグルスへ届く。
上ヘト逃レヨ。
獣としての本能とマスターからの命令が一致し、グレートホーン・レグルスは一目散に十一階へ逃走する
事は出来なかった。
十一階への階段で待ち構えていたマザービー、その薄い刃の翅がグレートホーン・レグルスを一刀の元に両断していた。
左右に分かれ崩れる肉塊。
何の偶然か、そのグレートホーン・レグルスは偵察に来たソルジャービーを貫いた個体だった。
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