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さらに崩落して行く樹海塔。
もはや下層は完全に瓦礫の山と化し、中層も半壊、崩壊のヒビは既に最上階に届いていた。
ここでようやく現実逃避に楽観していたディンゴも理解することになる。
即ち己が敗北と死を。
「う、嘘だぁ！こんな、こんなぁ！！」
と、壁が歪んだ事で開かなくなった扉を叩くディンゴ。
そして、
「嫌だぁぁあぁあぁぁあぁあぁあぁあぁぁぁあぁあ………！！！」
床が崩れた事で樹海塔の頂点に座す王は奈落の底へと落ちて行った。
ディンゴの樹海塔完全倒壊によりムノの無敵艦隊の勝利。
「実に呆気なかったな。」
「えぇ、というより張り合いのないダンジョンとばかり戦ってる気がするわ。
フュードさんみたいな強いダンジョンと戦いたいわけじゃないけど。」
操縦ルームにて、罰ゲームとしてミラを自分の膝に乗せているムノはダンジョン管理の板に浮かんだ【WIN】の文字を見つめる。
「ん？メールだ。」
開いてみる。
【拝啓ムノ殿
此度のバーサス、この僕も拝見させてもらったよ。
実に圧倒的な戦いぶりだった、強いて言うならエレガンスさがもっと欲しかったかな。
これからも君の活躍を応援させてもらうよ。
山月海舟メンバー及び夜光庭園マスターゼノン】
【ムノ君へ
文面だけど始めまして、私はフュードの妻のヴィラ、深海宮殿のマスターをしているわ。
フュードから話は聞いていたけどとても面白かったわ、これからも頑張ってね。
山月海舟メンバー及び深海宮殿マスターヴィラ】
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