魔女の国

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「着いたわ!!ここがウィッチィードよ!!」 メーニャとニミアによって転移されたミラの目の前には、魔女の国の光景が広がっていた。 「あらまぁ。」 まず目につくのは天を衝かんばかりに聳え立つ白亜の塔。 といってもユグドラシルと比べれば大木と爪楊枝程の差があるが。 それに街並みもしっかりと加工された石造りで、ミラが見て来たどの国よりも文明が進んでいるように思える。 まぁユグドラシルと比べれば赤子程の文明だが。 いつの間にかミラの中の基準がユグドラシルになっていることを彼女は自覚していない。 「中々凄いわね。」 これが総合したミラの感想だった。 「当たり前よ!むさい男共が作った他の国なんかよりもウィッチィードは優れてるんだから!!」 自分の事のように胸を張るメーニャ。 「じゃあ~、早速ぅ、住民登録にぃ「私ここに住まないわよ?」はぇ?」 当たり前だ、そもそもいきなり有無も言わさずに連れてこられたのだ、文句を言わないだけまだマシだ。 「な、何でよ!!」 「そりゃあ、私には家もあるし愛する夫もいるもの。」 今ムノはどうしているだろうか、きっと自分の身を心配してくれているのだろう。 それにユグドラシルでこちらに向かってきているに違いない。 「うふふふふ……。」 夢の世界へトリップしようとしていたミラを現実に引き戻したのはメーニャの一言だった。 「夫だなんて!そんな男となんか別れた方が貴女のためよ!!」 次の瞬間には、メーニャの眼前に炎で出来た狼が牙を剥いていた。
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