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「あ、あぁ。」
「行きましょうムノ。
貴方達もここに残りたいなら止めはしないけど?」
「つ、ついてきますよ。」
四人は階段を登り始めた。
「ん……何だこの年増。」
「ムノ……私この女に襲われそうだったの。」
次の瞬間、マックススピードにまで加速されたスレイプニルのかかと落としが女、華炎の魔女リリアンをの頭を消し飛ばした。
「行こうか。」
「大好きよムノ。」
外に出ると、鎧の魔女達が塔の周りを包囲していた。
「貴様ら!今すぐ武器を捨てて手を上げろ!!」
「面倒な……ミラ、トルス達に防御魔術を張ってくれ。」
「分かったわ。」
ミラが小さく何かを呟くとムノ以外の三人に薄い光の膜が張られる。
「俺は魔術は使えるがミラ程得意じゃない……だから別の使い方をする事にしたんだ。」
ムノの手に莫大量の魔力が集う。
ミラの使う魔術は例えるなら精密な計算式だ。
必要な場所に必要な分を、一切の無駄なく魔術を組み上げる。
だがムノの魔術、否正確にはムノのは魔術とすら呼ばない。
ただ莫大量の魔力を放つだけの超、超、超力技だ。
ミラが計算式ならムノは瀑布だ。
ただその魔力を破壊力に変えて放つだけ。
だからムノは炎の豹も雷の蛇も作れない、ただ……
「消し飛べ。」
破壊力は光の光線となり包囲網の五分の一、それどころかウィッチィードの五分の一をも消し飛ばした。
「行くぞ。」
「ええ、ほら貴方達も。」
四人は包囲網の綻びを悠々と通過して元ウィッチィード更地へと逃れたのだった。
「しかし君達はその、凄いな。」
「あら、素直におぞましいと言ってもいいのよ?」
「魔女にとってはむしろ貴方達のような存在は憧れです!」
目を輝かせるフェナ。
「ミラ、外縁に着いたぞ?」
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