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「じゃあ行きましょ……あら?」
と、ムノと共にウィッチィードの外に出ようとしたミラが目を細めてはるか遠くの地平線を見る。
「どうした?」
「ムノ、向こうから軍勢が来てるわ。」
ムノはミラが示した方角を見る。
自動的に望遠した視力が先陣切って走る馬に乗ったやたら派手派手しい鎧を纏った青年を捉える。
「ウィッチィードの結界が壊れたのを知って滅ぼしにきた……そんなところか?」
彼らにとって魔女とは危険な化け物、その魔女達を守っていた結界が解けたのだ、好機と見て一気に潰すつもりなのだろう。
「まぁ俺達には関係……はぁ、分かったよ。
だからそんな顔しないでくれミラ。」
複雑そうな顔をするミラを見てため息をついたムノはオーディーンでユグドラシルに命令を飛ばす。
「今日は大盤振る舞いだ、ミョルニル起動。」
【ムノ艦長より命令受諾、ミョルニル起動。】
【プラズマスラスター加速開始。】
【電磁誘導ニードル配置開始
配置完了。】
【誘導弾頭装填。】
【電磁パルス充填開始。】
【サーキットスパークをレールへと誘導、弾頭発射。】
【電流加速開始。】
【ミョルニル、発射。】
ムノが命令を飛ばしてから一分後、ユグドラシルの右翼左翼に取り付けられた砲塔から電気加速された弾丸が二発発射された。
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