特別講師

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「さて……他に文句のあるやつは?」 そう言いつつもムノは自分に向けられる視線が変わったのに気づく。 嫉妬と見下しの視線がなくなり、恐怖と憧憬の視線が増えたのだ。 「……まぁいいか。」 その場の掃除は自立人形に任せ、ムノは次の場所に向かう。 すべてを見せる必要はないのだし次で最後でいいだろう。 最後にムノが生徒達を連れてきたのは操艦室の後ろにある展望室。 そこではカメラによって映し出されたユグドラシルの背後で航行する随伴艦隊を一望することができる。 「ここで最後だ。」 生徒達は窓に張り付き目を輝かせながら外の景色を見ている。 実際はただの映像なのだがあえて言わないでおく。 「これが、無敵艦隊……!!」 ダレイアが感極まったように声を漏らしていた。 「あー、以上で終了だ。 俺のダンジョンは楽しめたか?」 「はい!」 ならばよし、ムノは最初の転移した場所へ生徒達を連れて行く。 「では最初の通りに並んでください。」 アゼルの指示で生徒達が並んでいく。 「では、これにて失礼させていただきます。 謝礼の件は後日転送させていただきます。」 アゼルはそう言うと生徒達と転移して行った。 「……なんか疲れたな。」 「そうね。」 後日。 ピピッ ・ダンジョン学習ご承諾の謝礼について。 此度はダンジョン学習ご承諾していただき誠にありがとうございます。 つきましてはカタログより一つ、ご提供させていただきます。 「おぉ。」
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