屍の少女

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「よーしご飯だぞー。」 「ヒョォォ!ヒョォォ!」 ムノは今、苔豚の丸焼きを新しく召喚したモンスターに与える。 そのモンスターは複数のモンスターのパーツを無理やりつなげたような外見のモンスターだ。 名をキマイラ、ダンジョン見学の謝礼として得たモンスターだ。 大きさは3メートル程で外見の特徴としては頭はドラゴン、身体は虎で四肢は狼、翼が鷲で尾は蛇の頭だ。 そのくせ鳴き声は鳥なのだからアンバランスなモンスターだ。 だが実力は本物で苔豚を一瞬でミンチに変えた。 現在はムノとミラのペットと化している。 「しかし……」 ムノは思う、 (尻の蛇も豚の丸焼きを食ってるわけだがあれはどこに繋がっているのだろうか……?) 一体どこに繋がっているのだろうか、すごく気になるが解体したい程でもないので執着することなくガツガツと丸焼きを噛み砕くキマイラを撫でる。 「うーん……名前とかつけるべきか……。」 しかし所詮はモンスター、愛着が湧くのも……いやいや別に積極的に人間を入れるわけでもなし、名前ぐらいは…… 「ムノ!このキマイラの名前は何にしようかしら?」 「そうだな、何にしようか。」 鶴の一声ならぬミラの一声で一瞬で名前をつける方針に切り替わったムノ、今日も彼らは平常運転である。 ということでムノとミラ、それに 幽獄騎士と何となく呼んだマキシマムモスの四人(人?)で名前を考えてみる。 ちなみにマキシマムモスは結構頭が良かったりする、まぁ脳筋程度だが。 「さて、とりあえず全員候補を言ってみよう、俺はライマキで。」 「古代語で継ぎ接ぎって意味のラピエサージュとかは?」 かきかき 【タスク】 「ぷぎぃぃ。」 ガッガッ! 【ダークドレアム】 多様な意見が出てくるので、迷った末ムノはこういう結論を出した。 「適当に名前候補を書きまくってくじ引きで決まったものにしよう。」 そんなわけでしばらく紙に名前を書き続けるメンバーであった。
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