屍の少女

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「よし、全員候補を入れたな?」 ムノは箱に幾つもの候補が書かれた紙を入れ、それをガシャガシャと振る。 「さて、くじを引いて……」 ピピッ と、丁度このタイミングでユグドラシルがメッセージを飛ばしてきた。 「何だ?」 【瘴気の充満したエリアに突入しました。】 「どうしたの?ムノ。」 「何か瘴気が濃いエリアに突入したらし「瘴気!?」お、おう。」 目を輝かせ魔女モードになったミラに詰め寄られてたじろぐムノ。 「空をも覆い尽くす瘴気が満ちた場所……ピズオーン湿地帯ね、好都合よ!!」 「好都合?」 「そこで採れる鉱石が欲しかったの。 ねぇムノ、少し行ってきて良いかしら?」 ふむ、とムノは考える。 以前そうやってミラを一人で行かせたら面倒なことになったので今度は自分も行こうかと。 「うん、俺も行くよ。」 「分かったわ。」 くじ引きは後にしよう、そう考えつつも二人は瘴気漂うピズオーン湿地帯へと降りて行った。 「ここがピズオーン湿地帯、ねぇ……」 ムノ達の感想としては一面紫、だった。 木々は枯れ果て岩は紫に変色し、いくつもある沼は瘴気が圧縮されたかのようなドロドロとした何かで満たされていた。
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