天を臨むダンジョン

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「………作るの?」 ミラがムノに問いかける。 「うん……ユグドラシル以外は警備式自律人形【ビガ】しかいないからボス的なモンスターが欲しいんだ。」 モスキングは食料だが。 「ジグは今のところ必要ないけど万一に備えて各艦に十機ずつ。 アースガルズに金剛阿修羅を一体。」 瞬間、無尽蔵だったはずのダンジョンウッドに蓄積された魔力の三分の一が消失した。 「うぞっ!?」 蓄積魔力はすぐに戻ったが、ムノは金剛阿修羅のスペックに畏怖していた。 「下手したら幽獄騎士とタメ張れるかもな……。」 ユグドラシルにも一体金剛阿修羅を召喚し、自分達のいるキッチンに来るよう命令する。 ズン……ッ!ズン……ッ! 重圧な足音が段々とこちらへ近づいてくる。 そして、 ガンッ!ゴッ!ゴッ! 縦二メートル、横一メートルの自動扉は金剛阿修羅には小さ過ぎたらしい。 「すげ……。」 場所を変えて多目的ルーム。 ここの扉は大きかったので金剛阿修羅も問題なく入る事が出来、ムノとミラは金剛阿修羅を見てぽかんとしていた。 金剛阿修羅の体高は目測でも六メートル。 黄金のボディに剛腕が六つ、鎧兜に覆われた顔は三つあり、全てが憤怒の表情を浮かべていた。 今は手には何も持っていないが、どうやら斧、剣、槍の三種類はデフォルトで装備できるようだ。 「下手に量産するとダンジョンが機能停止するから今は二体が限界だな。」
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