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「あだぁ!?」
尻を強打したムノが二度目の尻に関する悲鳴を上げる。
「ここは……」
周りを見渡すと、先程までのヒカリゴケではなく外側から自分が覗き込んでいた鉛筆の内部にいるらしい。
ピピッ
「!!」
突然の音に肩を震わせるムノ。
辺りを見渡すと、薄暗い内部には幾つも席があったが、その中でも偉い人が座りそうな椅子がある場所が薄く発光していた。
その場まで行ってみると、光の源は机に埋め込まれた四角い透明な板だということが分かった。
【最新情報更新、艦長情報更新。】
【随伴監との同期開始。】
【全艦の情報更新完了、各艦破損部位確認。】
【旗艦ユグドラシル、第八ブースターに異常、左魔力電磁砲と外殻装甲の三割が破損、自動修復開始。】
【副艦アースガルズ、【グングニル】システム、【ミョルニル】システム共に異常なし、【グレイプニル】システムに破損、修復開始。】
【ヨツンヘイム、異常なし】
【ニブルヘイム、異常なし】
【アルフヘイム、内部機動部分に異常あり、修復開始。】
【スヴァルトアルフヘイム、外殻装甲二割破損、【黒翅】システムにバグ、バグチェックと同時並行で修復開始。】
【ムスペルヘイム、【レーヴァテイン】システム燃料切れ、周囲の魔力から灼魔棒を精製し供給。】
【全艦エネルギーリンク及び
目が疲れたので読むのをやめた。
「だがわかった事もある。」
旗艦ということはこれは船だということだ。
ムノの中で船といえば風を帆で受けて進むものだが古代遺産はその常識には入らないらしい。
少しかすれていたが板、光る文字の浮かぶ板のすぐ上に書かれていた文字で今自分がいるのが旗艦ユグドラシルだということを理解するムノ。
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