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力なく地面に崩れ落ちる首の無いチンピラ。
「臨時収入だな。」
「ディンジー王国であんなに手に入れたのにムノったら欲張りさんね?」
「魔王だからな。」
「うふふ。」
血肉飛び散る惨劇の現場で笑い合う二人、それを止められる者は誰もいなかった。
その夜、祭り騒ぎの大通りに二人はいた。
「楽しいわね、ムノ。」
「あぁ、これさえなければな。」
ムノの前にはミラをナンパしようとする若者が。
「お嬢さん、ここで出会ったのも星の導き、向こうでお茶でも如何ですか?」
これで八人目だ、その都度
「ウチの妻に何か用かな?」
「がぎゅっ!?ぐぇえ……!?」
ムノがナンパ野郎を締め上げなければならないのだ。
実はムノにも逆ナンがあったのだが、ミラの絶対零度の殺気が撒き散らされているのでムノは気づいていないのだ。
「ねぇムノ、あれ見て。」
「ん?」
ミラの指差した場所には看板を持った女性が立っており、その看板には【腕自慢大会!参加者募集中!!】と書かれていた。
「あれがどうかしたのか?」
「その文字の下を見て。」
見てみると、【優勝者にはなんと古代遺産をプレゼント!!】と書かれていた。
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