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そしてついに漆黒の甲冑、幽獄騎士が最後の扉を開く。
「きぇぇぇえ!!!」
「…………!」
ズブシャアッ!!
「あがっ、げっ。」
扉の横に隠れていた悪魔を幽獄騎士は左の双剣でバッサリと斬る。
「…………?」
幽獄騎士は考える。
先程のブラッドファングがボスならこれは消耗した侵入者を殺す暗殺用のモンスターなのだろうか?
だがこの悪魔以外に部屋の中に他の生き物の姿は無い。
「…………。」
どうやらこの悪魔がダンジョンマスターだったようだ。
ダンジョンのモンスターの実力を統合した力の総量がダンジョンマスターの力となるはずなのに何故この悪魔はブラッドファングより弱いのか。
様々な疑問を抱きつつも幽獄騎士は金剛阿修羅と一緒に部屋の奥にあった財宝やその他諸々をゴルトンに搭載し、最後にユグドラシルのダンジョンウッドと比べると苗木レベルのそれを、
「…………。」
破壊した。
人間の国で景品として出されていた栄光苔の霊晶を横取りしようとしたヘドヌスの迷宮は、その日の内に全滅、及び攻略されたのだった。
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