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ドスッ!
「ぐぼっ!?オブグォゴボォォォォオ!!」
ムノの拳が男の腹に埋まり、男は地面に吐瀉物を撒き散らす。
「げぼっ!げほっ!も、もう許し……」
ゴッ!!
「がっ!?」
ムノの蹴りが男の頭に命中、頭蓋を砕きながら男は壁まで吹き飛び動かなくなった。
「これに懲りたら二度とミラに痴漢なんかするんじゃないぞ、最も生きていたらの話だが。」
動かぬ痴漢魔にそう吐き捨ててムノは路地裏から出て行った。
「おーい、ミ」
「あっ、ムノ!!」
路地裏から通りに戻ると、ミラがムノに飛びつきキスをした。
「この通り私には夫がいますので。」
ミラが唖然としているイケメンに向かってそう言い捨てる。
どうやらまたナンパされていたらしい。
「またか……。」
そして、
「そこのお前!僕と決闘しろ!!」
この流れは六回目だ。
「ふんっ!」
ゴギッ!
「あああああがぁぁ!?!?」
肋骨を全てへし折られたイケメンが絶叫する。
ちなみに決闘が始まってから十五秒目のことだ。
「全く次から次へと蛆虫のごとく……」
「ムノ、面倒をかけてしまってごめんなさい。」
本当に申し訳なさそうなミラの頭を微笑みながら撫でるムノ。
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