まじですか。

14/20
前へ
/20ページ
次へ
それから少しの間ボーッとしていたら 『ごめーん!この身体じゃ運べないから取りに来てくれない?』 という声が台所から聞こえた。 そりゃそうだよな。運べるわけないよな。猫だもんな。 てか作ることはできたのか。頑張ったなあいつ。 「ああちょっと待ってくれ。今行くから」 立ち上がり台所まで行く。 「あ、玲。ごめんねー。猫になってるのすっかり忘れてた。」 苦笑いする美羽(そんな風に見えるだけ。猫だからね)。こいつはどれだけのんきなんだ。普通こんな状況になったらいやでもわすれないだろ。やはり夢なのか。 「美羽はのんきだな。こんな状況を忘れるなんて。」 「なによ。私だって忘れたくて忘れたんじゃないわよ。いいじゃない玲は性別変わっただけで人間なんだから…私なんて人間的な生活が送れなくなったのよ。現実逃避くらいさせてよ。」 少し頬をふくらませて(るように見える)反論してくる美羽。 確かに美羽に比べたら俺はましなのかもしれない…が俺は男だ。男の尊厳ってやつはある。 「それにもともと玲は女顔なんだからそんなに変わらないじゃない!」 「俺は今軽く傷ついた。」 なんてこと言うんだこの猫は。天と地ほどの差があるぞ、男で女顔と女は
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加