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「じゃあ、桃花さん。戸締りは頼んだよ。」
「うん、わかった。いってらっしゃい。」
玄関をあけて表に出る。
今は5月、暑くもないし寒くもない丁度いい陽気だ。
学校までの道、話すことは基本的に俺にはない要はガールズトークって訳だ。
「よう、直也。」
後ろから声が聞こえ振り返ると、二人の男子生徒が立っていた。
「おはよう、須藤君。」
スポーツ刈りのほうは『五代 秀介』。
学校に入ってから仲良くなった友達だ。
で、メガネの方は『草加 真人』五代の近くにいたもんだから自然に仲良くなったんだ。
「今日も幸せにやってんな~。」
「何がだ?」
「五代くん、どういうこと?」
「考えてみろよ、あんなに可愛い女の子たちに囲まれて暮らしてんだぜ?
普通の野郎からしたら羨ましいばかりだ。」
・・・
「そうなのか?」
「・・・今に学校中の男を敵に回すぞ。」
「アハハハ・・・洒落にならないかもね。」
この2人は2人で両極端すぎるから面白い。
「どういうことなんだ?」
「えっとね、須藤君に関しては男性陣からは結構恨まれてるみたいだよ。
それと、五代くんも。」
「俺ぇ!?」
なんだ?理由が思いつかない。
「えっとね、理由はまず須藤君はなんやかんやで手伝ったりしてるしそのせいで女子からの評価が高いんだよね。
で、五代君は須藤君や僕を助けるために容赦なくやるから、それでね。」
そう、五代は喧嘩慣れしており本人曰く1対2までならなんとかなるらしい、逆に草加は情報収集が得意で頭もキレる簡単に言ってみた推理が物事の確信をついている事が多いのだ。
「ってか、そんなことで俺は恨まれてたりすんのか?」
「直也は・・・無自覚・・・」
…結構周りの事には敏感だと思うんだけどな。
まぁ、いいや、俺達は毎朝こんな感じで登校していく。
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