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なんて言ってる内にもう決着がつきそうだ。ちょっと目を離した隙にカマキリの右手の鎌がぶった切られていた。
あの可愛らしいドヤ顔から察するに、恐らくミッキィがやったのだろう。あの娘意外と火力高いのね。
「ギイイイイイイィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」
追い詰められたカマキリが耳をつんざく様な雄叫びをあげるが、刻まれたダメージは隠しきれない。
身体の一部を失ったカマキリは偏った天秤のようにバランスを崩す。その一瞬をティアは見逃さなかった。
「縛式(バクシキ)」
ティアの袖から梵字っぽいものが刻まれた数十もの帯が出現し、カマキリを幾重にも縛り付ける。
化け物相手に触手プレイとかあの娘レベル高杉だろ、と思っていると、ちゃっかりカマキリの懐に潜り込んでいた高槻が特大の炎弾を零距離でぶっ放した。
目が眩むほどの閃光と、凄まじい衝撃と熱をばら撒いて高槻の魔力が炸裂する。
鋭く叩き込まれた爆撃はカマキリのもう一方の前足をごっそりと削り、その余りの威力に堪らず後退を強いられる事になった。
そこにーーー。
「ーーートドメよ…」
待ってましたと言わんばかりのタイミングで、レイピアを身体の内側に溜めたミッキィが待ち構えていた。
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