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「みーちゃんは見学するだけって約束出来るなら来て良いからね」と、さらに念を押されたみーちゃんは見学自体を諦めたようだ。
「ほら、どうでも良いからさっさと食べなさい。お肉なくなるよ?」
陽子さんの言葉に大和の意識は焼肉へ戻り、私たちも食事を続けた。
22時前、私は移動の疲れからか眠気に勝てなくなり皆におやすみを言ってから、先にシャワーを浴びて自室に戻った。
「疲れた……」
ベッドに倒れ込み、そう一言言ったことまでは覚えている。
気が付いた時にはもう、朝だった。
7時を少し過ぎた時間。
リビングへ向かうと、ソファで慎太郎くんが寝ていた。
状況が理解出来ず、キッチンを見ればみーちゃん。
「泊まったの?」
「私も慎太郎もお酒我慢出来なくてね。私は着替えに1回家に戻るから。慎太郎は休みみたいだし、起きるまでほっといていいから」
「分かった。カオルくんは?」
「大和の部屋。大和が仕事遅れないようにだけ気を付ければ、カオルもほっといて問題ないからね」
「うん。分かった」
「じゃ、またね。美乃」
「みーちゃんも仕事頑張ってね。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
みーちゃんは今から起きて来るであろう大人達のためにコーヒーをセットだけして、足早に帰って行った。
コーヒーメーカーではゆっくりとコーヒーが出来上がっている。
ここにいては慎太郎くんを起こしてしまうかもしれないと、自室に戻ることにした。
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