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いつものメンバーの中で唯一、真穂だけはカオルくんのファンではなく福永さんが好きらしい。
初めて私を送って来た日に一目惚れしたらしいが、真穂的にこれは恋ではなく憧れなんだそうだ。
「もう、早く教室行こう」
「そうだね」
季節は秋。
夏休みが明けたばかりで浮き足立っている生徒も少なくはない。
カオルくんが博愛主義なおかげでいつも一緒にいる私に刺さる視線は痛いけれど、高校と中学。
場所的な意味ではなく、遠い距離にいつもホッとしている。
教室に入るとカオルくんに着いたとメールを送り、帰りの時間も一緒に書いておく。
今日は委員会があるから少し遅くなりそうだ。
『校門で待ってる』
カオルくんからの返信はすぐに届き、それを確認してから電源を落とした。
委員会はいつもより少しだけ早く終わり、いつもとは逆に私がカオルくんを迎えに行こうかと早足で下駄箱へと向かう。
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