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『…体が変わった?』
道案内人の声はダブっていて、そう呟くとぺロンの体と見比べて言った
『先ほどの体だ……
そうか……これは転生の術……
私はよみがえったのか?!』
その言葉にぺロンはまさかと思いながらも口にする
「あなたは‥‥魔法使い…オルカス?」
『…そう!私はオル』「違うわ!」
道案内人のセリフを さえぎってマルは言う
「あなたは‥生前オルカスに憧れていた ただの浮遊霊、その体はガイドさんのモノだし成仏しなさい」
『…え?…違う?』
道案内人はぺロンの方へ目に問うが、ぺロンはただただ首を振る。
『…いや でも‥‥‥魔術が使えるかも』
そう言った道案内人の手から光があふれ、ぺロンへと向けられた。
「ぐわあ!?あ‥あわ‥私はぺロン・ガラ…王家の子だ。
オルカス遺跡の守護が仕事だが観光女を引っ掛ける口実にちょうどいい、街じゃ女タラシで有名だ。
今日はマルを絶対に手に入れる。
しかしどうしようオルカスを目覚めさせたらパパに怒られる」
ぺロンは意思に反して口が勝手に動いた、道案内人の輝く手はマルに向く。
「きゃああ!‥あぁ私はマル・ネル。
歴史研究家を生業として骨董品の横流しや盗みで生計を立てる。
オルカス遺跡の財宝は約1000年前の物で研究材料としても大金持ちになるチャンスでもありぺロンを騙しても手に入れたい。
魔法なんて信じてないけどこいつがオルカスならとんでもないことになるかも。否定しなきゃ。
……違うわ!ウソよ!」
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