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再び頭上から人造兵が現れて、マルは慌ててリュックに駆け寄り集めた装飾品から武器を探した。
『確かにキリがない、私につかまれ』
オルカスはそう言い 何やら呪文を唱えながら、リュックを持つマルとぺロンを瞬時に両腕に担ぐと、光の束が現れて3人を包む。
「な、なにするの!?」
とマルが振り払おうと思った時には、壁穴から飛び立った3人の体が空を飛んでいた。
「ぎぃやああぎいやぁあ!」
ぺロンと右顔の道案内人はうるさくわめく。
人造兵が遺跡の扉を破り街の方へ向かうのが眼下に見えてマルは叫ぶ
「あれ!人造兵が!何とかして!」
『お前らを抱えて攻撃魔法は使えん』
体が宙で停まり、オルカスは呪文を唱えた
『時魔法よ、石像の動きをとどめよ』
空には瞬く間に雲が集まり渦巻く、一瞬 大気が真下の人造兵の群れを押しつぶしたようにマルは感じた
「なにしたの?!」
『人造兵の時間の流れを遅くした、逃げるだけの余裕は生まれるだろ、う……グゥ!きたか!』
道案内人の首にまた刻印が浮き出ると、3人の体を包む光は薄れて落下しだした。
「ギャアァー」
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