ファースト☆デート

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パンを焼いたと聞いた俺が驚いてる姿を見て得意気になる顔や 義理チョコをフライング気味に持ち帰った理由に共感する顔 バレンタインの翌日が誕生日である姉貴に今までのチョコをプレゼントがわりにしていたとバラしたときの驚いてる顔 その移りゆく表情を楽しむ いや・・・堪能する・・・の方が正しいか?この場合。 「芯・・・? ここにおいで?」 もうすぐ慌ただしく出勤しなければならないけど。 椅子に座ってる俺の脚の間を指してそこへくるように言ってみれば、先程まで詰め込まれた情報料に面食らったまま、ぼんやりこちらへ寄ってきた。 朝食には、果物が並べられてる我が家。 今日の果物はイチゴだった。 橙子に残しておこうと思って手をつけなかったけど一つならいいか? イチゴを取り、脚の間にはめた芯子の口に入れた。 大きすぎて芯子の口には収まりきれずにいるそれを俺も一緒に味わえば、酸っぱさが残る。 チョコベーグルの甘さのせいで、イチゴの甘酸っぱさにしかめる顔を見てお互いに笑った。
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