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でも人間の言葉を喋る魔物ってあまりいないはずだ。多分。
私が注意を払いながら、シャベリネコの示す方向を観察しようとした瞬間。
「誰?」
「だれ?」
しまった。
どうやら向こうに気づかれてしまったらしい。
私は舌打ちをして、腰の剣から手を放さないまま立ち上がった。
シャベリネコも相手を見ようと、私の肩に飛び乗る。暑苦しい。
視線の先には……可愛らしい女の子が二人いた。
二人とも茶色い髪をしていて、一人は短髪でもう一人は長髪だ。
「シャベリネコ、あれって魔物よね?」
私は剣を抜き放ち、構えながら言った。
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