【招待状】

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夏休み。 その言葉から連想されるイメージ。 海、プール、かき氷、 “待ってました”などと思う人も大勢いると思うが、受験生ともなるとそうはならない。 大学受験。 夏休みの勉強によって決まると言っても過言ではないそれの影響で連日図書館や予備校では元からいる生徒に加え部活を引退した高3の学生で満員になり、皆必死の形相で猛勉強をしていた。 そんなこんなで過ぎていき今日は9月1日。 残暑はあるものの朝の爽やかな風は夏の終わりを感じさせ、カーテンの隙間から射し込む光に彼は目を細める。 しかし、新学期が始まるこの日、久しぶりに早く起きた彼は何故か浮かない表情をしていた。 「俺は何をしていたのだろう」
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